極甘クールな芸能人幼なじみの意地悪な溺愛

やっぱり状況はどんどん悪化していった。
ナツ君が昔暮らしてたマンションや家族の写真なんかも晒されて、たぶん次は私の番。



自分はそんなの日常だし、写真を撮られたり目撃されたら私の方にみんなの目が行くからしばらくは会わないでおこうって、ナツ君はホテル住まいを選んだ。



私はただ守られてるだけなのがどんどん苦しくなって……だから……。



業者さんが荷物を取りに行くから数日後に一度それを整理しに戻るって、ナツ君から連絡が来て指定されたその日。



私はその時間、お風呂に逃げ込んだ。
頭のなかも胸のうちもずっとごちゃごちゃしてて、ナツ君の顔を見たら自分が弱音を吐いて困らせるような気がして。



すごく会いたいのに、向き合うのは無理、みたいな葛藤ばっかりで。



お湯に浸かりながらナツ君と真於君のドラマを見てた。
もう心は決まってるからこその、最後の現実逃避。



はぁ。
ため息が出るほど二人とも綺麗だな。
ドラマの世界にいつまでもうっとりしてたい。
でも、ナツ君が戻ってきた気配。
私を呼ぶ声がくぐもって聞こえてる。
ドラマを止めてナツ君に電話した。



「おかえりなさい。今お風呂なのでご飯はもうちょっと待っててもらえると助かります」



ご飯くらい一緒に食べてもいいよねって、準備だけはしてたんだ。
でも、声は少し震えた。
お姉ちゃんがいない二人だけの夜なんて普通だったのに。



『ごめん。ゆっくり入って。てか俺も一緒に入っていい?』



「そっ、それは無理。絶対来ないでね!」



はっきり言ったら
『じゃあ早く顔見せて』だって。


いつものナツ君らしくて逆にほっとしてしまう。恥ずかしすぎて、返事に困った。


……でもね、なんども深呼吸をした。
今日は、伝えなきゃいけないことがあるから。


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