極甘クールな芸能人幼なじみの意地悪な溺愛
紗知の視界に入るには
番宣のために出演したトーク番組での収録を終えてスタジオを出ると、またあの子に捕まった。
「ねぇねぇ一佳君、この後ご飯行こうよ。演技の相談にのって欲しいの」
「ごめん忙しくて」
一度雑誌の撮影で共演したことのある花柳紗綾。何度も断ってんのに学習しないタイプみたいでいいかげん疲れてきた。
「じゃあ明日は? あさってでもいいし、その次の日でも。紗綾、諦め悪いので!」
上目遣いでじーっとみつめてくる。
そこにちょうど同い年の後輩、高樹が通りかかった。
「花柳さん、こいつ芝居にものすごく熱い男だから相談するのに適役だよ」
高樹の首に掴みかかってなかば強引に彼女の前に差し出すと、何がなんだか? って顔をした。でもこいつは頭の回転が早くて察しがいい。そして無類の女好き。
「ども。高樹っていいます。花柳さんドラマ決まったんだもんね、おめでとう! 俺でよかったらいつでも相談に乗るよ」
「え、待って。紗綾は一佳君と……」
悪いけど、俺にそんな時間はない。