極甘クールな芸能人幼なじみの意地悪な溺愛

抱きしめたい




このプレミアム試写会が終わったらもう作品は俺たちの手から離れて観る側のものになる。
そしたら、ひとつ仕事をやり終えたって誇っていいはず。


試写会の後、少し話せないかって紗知に言いたくて場内を見回したけどどこにもいなかった。


劇場の片隅で俺に見つからないよう小さくなってるはずって思ってたんだけど、挨拶の時間が迫ってもどこにもいない。


ちゃんと最後までマネージャーとして作品の完成を見届けてくれるはずって思ってたんだけど……来てないの?


また不安がせり上がってきてロビーを探した。
もちろんもう誰もいなくて……。 


ため息をついて戻ろうとしたら化粧室からふらふらと出てきた紗知が糸が切れたみたいに膝をついた。


慌てて支えたけど、顔面蒼白で呼吸が浅い。
抱えて控え室に運ぶと、この場は片桐さんに任せてとりあえず舞台挨拶を済ませた。


やるべきことはやった。
もう仕事のことなんか考えたくない。
まっすぐ紗知のところに行かせて。


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