至高のショコラマカロンを君に捧ぐ
彼だって休日は自由にして良いはずだから!…そう自分に言い聞かせて、中島さんに同情しているのか、惹かれていての行動なのか自分でも理解は出来てないけれども…手を引いたままでパティスリーへと引き返す。

パティスリーに着くと店外からでも分かるくらいに、イートインスペースでは今だに女子で賑わっている。スイーツ男子の中島さんでも流石に入りずらいよね。

中島さんの手を引いたままでパティスリーの扉を開いた瞬間、甘い香りが漂って来る。問題のショコラマカロンは三個入と記載され、クラシックで高級そうな箱に収められ、堂々と飾られている。

「ショコラマカロンを二箱下さい。一つはラッピングお願いします」

お店の方に伝えると快くラッピングしてくれた上に、「本日は新製品の試食品をお配りしてします」と言われて一つ頂いたので店外で半分こにして食べた。マカロンのピスタチオクリーム味だった。

「はい、中島さんの分です。今日は美味しいランチをご馳走して頂いたお礼だと思って受け取って下さいね」

「そんな訳にはいきませんよ。お金は出します!」

「いいんです、私からの気持ちですから」

「………それじゃ、遠慮なく。またランチしましょうね」

「はい、スイーツバイキングも行きましょう」

そんな口約束をした次の日、出勤した直後に中島さんはクッキーなどをデスクに並べていた。昨日、お詫びにと言われたが私が受け取らなかったお菓子達だそうだ。半分こしたスイーツ達が私のデスクに置かれた。

「ショコラマカロンご馳走様でした。昨日は夜までデートみたいで楽しかったですね」とボソッと呟かれたので、私の頬は火照り始めた。昨日は夜まで一緒に過ごし、ちゃっかり自宅まで送って貰ったのだった。私の態度を見てはクスクスと笑っている中島さんは普段のボサボサの髪型ではなく、昨日と同じ髪型だったから…調子が狂う。

「ナーカジーマクン、コレは経費で落ちますか?」
「あー…落ちませんよ、事前に飲食店での接待という申請も出てなかったですし」

「そこをなんとか!」

うーん…と頭を抱えている中島さんはいつものヘタレ男子だ。お願いだから、私の胸の内にこれ以上入って来ないで下さい。

スイーツ男子なのは良しとしても、空気読めないし、お人好しだし、顔だって童顔で好みじゃないのに気になってしまうのは何でだろう?

中島 理生、本当に厄介な男である───……

✽・:..。END。..:・✽
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