【女の事件】続黒煙のレクイエム
第23話
はるよしは、自分勝手な性格が原因で勤務している職場にも居場所がなくなろうとしていた。

せやけど、はるよしはクソ野郎だから従業員さんたちともめ事ばかりを起こしていた。

ところ変わって、はるよしが勤務している職場の休憩室にて…

従業員さんたちは、お給料引きで注文をしたお弁当でおひるごはんを食べていた。

はるよしは、いつものようにひとりぼっちでお弁当を食べていた。

そんな時であった。

出前で注文したうな重を持っている工場長さんが、はるよしに優しく声をかけた。

「はるよしさん。」
「何だよ一体…ひとりぼっちで食べさせてくれよ…」
「そんなに言わなくてもいいじゃないのか…はるよしさんがひとりぼっちでお昼ごはんを食べているのはさみしいだろうと思って、言っているのだよ…この最近だけど気になる話があって…」
「あとにしろよ!!」
「あとにすることはできないのだよ…座るぞ…」

工場長さんは、少し怒り気味の声で言うた後、、はるよしの向かい側の席にうな重を置いて座った。

工場長さんは、抑え気味の声ではるよしに言うた。

「はるよしさん…ちょっと言いにくいことなのだけどねぇ…」
「言いにくい話だったら話をするなよクソッタレ!!」
「はるよしさん!!私に対してクソッタレと言うたね!!」
「クソッタレをクソッタレと言うて悪いのか虫ケラ!!」
「虫ケラ…それが雇い主に対して言う言葉か!!君は自分が何をしたのかと言うことが分かっていないみたいだね!!」
「だから何や!!遅刻も無断欠勤もしていないのに、話ってなんや!!手短に言えやボケカス!!」
「はるよしさん!!話と言うのは、S木さんのことなのだよ…S木さんが工場に出勤しなくなったことは君も知っているよね!!」
「S木のバカが何だと言いたいのだよ…S木は女を取られたくらいでメソメソしているのだよ…メソメソしている性格だから女を取られたのだよ…S木は弱虫だから女にきらわれるのだよ…ケッ。」
「はるよしさん!!君はS木さんのことをそんなふうに言うのかね!!」
「弱虫を弱虫と言うてわりぃかよ!!ボケカス経営者!!」

工場長さんは、ものすごく怒った表情で食べかけのうな重のケースのフタを閉じてから怒った声ではるよしに言った。

「はるよしさん!!S木さんがカノジョを他の男性に取られた原因は、S木さんが弱虫だから言ったけど、どう言ういみなのかね!!!!」
「だから!!オレがS木のカノジョを取ったと言いたいのかよぉ…」
「殺したろか!!オドレは勤務態度が悪いからいつぞや殺そうと思っていたわ!!S木さんはコンカツイベントで知り合って婚約をしたカノジョとの結婚を楽しみにしていた…それをオドレがカノジョにつきまとっていたことをワシは怒っているのだ!!」
「何なのだよ!!それがどうかしたのかよ!?」
「はるよしさん!!」
「ふざけるなよ!!オレだって恋がしたかったのだよ…みんなが素敵な恋をしているのに…オレだけはダメなのかよ…いつぞやオレが恋人を作って結婚がしたいと思っていたのに、あんたが止めたから婚期が遅れたのだよ!!お給料が上がるまでは…お給料が上がるまでは…任せるお仕事を増やしてあげるからと言うけれど…あんたはオレに何がしたかったのだよ…任せるお仕事を増やしてあげるからと言ったのに仕事を与えなかったからな!!ふざけるなよ虫ケラ以下のミミズ野郎!!」
「オドレストーカー野郎!!殺すぞ!!オドレはストーカーだから、プレスの機械でべっちゃんこにして殺すから覚悟しておけ!!ワシは本気だからな!!」
「ふざけるなよオンボロ工場長!!オドレもぶっ殺してやる!!S木とあんたの家をダイナマイトで吹っ飛ばすから覚悟しておけ!!」

工場長さんは、さらに強烈な口調ではるよしをなじった。

「分かった…もう分かった…S木さんが工場に来なくなった原因を認めないのであれば、オドレを一生許さないからな!!」
「なんとでも言えや!!ボケカス!!」

(バーン!!)

はるよしは、平手打ちでテーブルを叩いて席を立ったあと、工場長さんをきつい目付きでイカクした。

(ドカッ!!グシャッ!!)

そして、お給料引きで注文をしたお弁当を床にぶち曲げて、工場長さんにツバをはいて、逃げた。

工場長さんは、ああ情けないと言う表情ではるよしを見つめていた。

その日の夜9時過ぎのことであった。

場所は、JR佐原駅の近くにあるノミ屋さんにて…

はるよしに婚約者を取られたことが原因で職場放棄をしたS木さんは、ひとりぼっちでやけ酒をあおっていた。

S木さんは、アルコール濃度がめちゃめちゃ高いお酒を一気にのみほすことを繰り返していたので、きわめて危険な状態におちいっていた。

そんな時であったが、となりの男性客がS木さんがのんでいるお酒に手をつけてきたのでもめ事が発生した。

S木さんのお酒に手をつけたのはこともあろうにつねよしであったので、事態はますます悪化をしていた。

「オラオドレ!!オレの酒に手をつけたな!!」
「何だよあんたは!!オレだって酒をのみてーのだよ!!」
「酒をのみてーのだよと言うのだったらおかわりを頼めよ!!」
「何や!!」

(ガシャーン!!)

つねよしは、近くにあったビール瓶をカウンターに叩き割って、S木さんを怒鳴り付けた。

「オラオドレ!!もういっぺん言ってみろ!!」
「何やと!!オドレこそ人の酒に手をつけておいて何なのだ!!」
「オドレ!!ワーッ!!」

(ガシャーン!!)

つねよしは、S木さんの頭をガラスの灰皿で思い切り殴った後、サバイバルナイフを取り出してS木さんを刺して殺してしまった。

事件を起こしたつねよしは、その場から逃走をはかった。

つねよしが逃走をしてから2分後に、酒場街に千葉県警のパトカーがけたたましいサイレンをならして入ってきた。

つねよしは、利根川の河川敷の公園まで逃げてきたが、降り悪くチンピラの男3人と遭遇したので、おどろいてその場から逃走をした。

「あっ、アニキ!!」
「あっ、つねよし!!」
「ヤベ…」
「待て!!」
「待たんかいこら!!」

つねよしは、一晩中チンピラの男3人に追いかけられた後、行方不明になってしまった。
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