外国人と結婚します！
アレッサンドロさんも、私と同じカフェ・オルゾを頼む。スイーツとして選んだのはトルタ・アル・チョコラート。これは、ザッハトルテに近いチョコレートタルトで、イタリアでも人気の高いスイーツだとアレッサンドロさんが教えてくれた。

「お店によって特徴があるから好きなんだ」

「濃厚なチョコレートなんだよね？おいしそうで迷ったんだ」

「じゃあ、半分あげるよ」

「本当！？やった〜」

こんなことで喜ぶなんて、やっぱり子どもっぽいかな。でもスイーツには敵わない！

運ばれてきたスイーツを互いに半分こして、食べさせ合った。外でこんなことをするのは初めてで、とてもドキドキ。でも、楽しかった。



数日後、今日も元気に仕事をこなす。アレッサンドロさんは今日も帰って来るのが早いらしいからまたお茶できるかな。

「すみません！カフェ・マキアートをください」

「私はカフェ・モカをお願いします！」

「はい、かしこまりました」

笑顔で接客をし、時間は過ぎていく。お昼のまかないでジェノベーゼのパスタを食べ終えた頃、「こ〜んにちは〜！！」と挨拶をしながら瑠奈ちゃんがアルバイトにやって来た。
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