あなたと・・

浩介が蒼のアパートに着くのと
救急車と亮が着いたのが
同時ぐらいだった。

浩介は、
「塁、社長がついたから
鍵を開けて。」
「うん、わかった。
ママ、大丈夫?」
「ああ、救急車も一緒だから
大丈夫だよ。」
と、言って
救急隊員に少し待ってもらい
浩介と亮が先に入る

塁は、
「社長?」
と、言うと
浩介に抱きついたから
浩介は、塁を抱き締めて
「塁、こっちの大きいお兄ちゃんは、
社長の仲間で亮と言うんだ。
少し亮といてくれるか?」
と、俺が言うと
「うん。」
と、言ったから
浩介は、塁を亮に渡して
蒼のいる部屋に急ぐ・・・

蒼は、ふとんをかけられて
いたが、全裸で縛られており
体中に殴られたり、蹴られた後があり
頭から血が流れた後もあった。

犯されたのが
まざまざと見て取れた。

浩介は、怒りをおさえながら
数枚の写真を取り
シーツで身体をくるみ
「亮、救急隊員を寄越してくれ。」
と、言うと
救急隊員が入ってきたから
「身体中を殴られている
頭部から出血の後もある
足立総合病院に運んで欲しい。」
と、告げ
浩介は、塁と一緒に救急車に
乗り込み
浩介の車は、亮が手配して
後程 病院へ運ぶ。

浩介は、直ぐに足立総合病院の
院長に連絡をした。

足立総合病院は、
浩介の同級生の足立が
父から譲り受けて院長している。
足立は、優秀な内科医だ。

病院に着き
足立に簡単に内容を告げて
足立が信頼ある
外科医と師長と後一人看護師だけを
連れて中に入った。

蒼を見て三人は絶句をし
師長と看護師は、涙を流しながら
身体を拭き、術着を着せた。

身体中のレントゲンを撮り
産婦人科でも診て貰い
洗浄を行い、薬を使う

レントゲンの結果は、
腕と肋骨にはヒビが入っていた為
腕は固定をされ肋骨の方は
固めの包帯が簡単に巻かれた

頭は切り傷があり
テープでとめられた。

背中は、タバコを
押し付けられた後があり
足のつけねや太ももは
切り傷があった。
治っているものもあるが
まだ、生々しいものや
背中の火傷の状態は
酷く応急的に薬を塗られた
切り傷は、治療をし
火傷は、皮膚移植でないと
治療できない部分がほとんどだ。



浩介が触れた背中は
相当痛かったはずだ。

浩介は、可哀想な事をしたと
たまらない気持ちだった。
早く口をだせば良かった・・・

足立は、
「浩介、これは?」
「ああ、警察に通報してくれ
俺も立ち会う。」
と、伝えると
足立は、頷くと警察に通報した。
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