あなたと・・
君の内情

蒼の勤めるスーパーの社長である
中津川 浩介  40歳
(なかつがわ こうすけ)


浩介は、スーパーを始め
会社も数社経営するやり手だ
その上、
ボディーガードの養成学校も
運営している。

スーパーや会社は、
父親の基盤を受け継いだだけだが
ボディーガードの養成学校は、
浩介自体がはじめたもので
講師達は、優秀な人材ばかりだ。

屈強な男性が五名・女性が三名
講師兼現役のボディーガードを
行うこともある。

その中でも
池永 亮は、
浩介の片腕で
浩介がもっとも信頼をしている講師だ。

浩介は、
蒼がスーパーに勤め始めてから
蒼の事がずっと気になっていた。

蒼の容姿は元より
優しくて頑張りやな所に
実は惚れていた。

だが、蒼は既婚者であり
自分とは年も違い過ぎる為
自分の気持ちに
気づかない振りをしていた。

蒼がスーパーに勤めてから
暫くすると
歩き方や物を取る動作が
おかしいことに気づいた。

ボディーガードでの
教育をしているため
体の動きについて
少しはわかるつもりだ。

蒼は、たまにヨロヨロと
ふらついたりする。

先日わざと
「仕事、なれましたか?」
と、背中にそっと触れると
彼女は、
「うっ・・あっ、社長
ありがとうございます。
皆さんに良くして頂き
なれてきています。」
と、ジリジリ下がりながら
言うから
「僕の連絡先知っているよね?」
「はい、面接の時お電話
頂きました。」
「あっ、それは会社のだから
個人のにかけて
いまから、言うから
〇〇〇―〇〇〇―〇〇〇8」
「えっ、はい。」
彼女にかけさせ
自分も直ぐにかけて
社長で登録させた。

「何かあっても、なくてもいいから
かけて。わかった?」
「あっても?なくても?ですか
うふっ、ありがとうございます。
わかりました。」
と、言ったが彼女から
かかる事はなく

浩介は、時間が許すときには
蒼に電話をかけて
蒼の子供の塁とも話すように
なっていた。

この日は、
「あっ、社長?ママは料理中だよ。」
「そうか?塁君は沢山食べるんだよ」
と、話してから切った。


そんなとき・・・


「‥‥しゃ‥‥ちょう‥‥?‥」
「塁君か?」
「‥‥うん‥‥マ‥‥マ‥‥が‥‥‥‥‥」
「ん?ママが?どうした?」
「‥マ‥‥マが‥‥うごか‥‥ない‥の‥」
「塁、今からいく、
このまま、電話は切らないで
だが、塁はママに声をかけるんだ
いいな?」
「うん。ママっ!!ママっ!!」

浩介は、会社用の携帯から
亮に連絡して救急車の手配と
亮にも来るように伝えた。
< 4 / 49 >

この作品をシェア

pagetop