【完】終わりのない明日を君の隣で見ていたい



 カレーが完成するまでの間はフリータイムとなり、皇くんと共に山へ散策しに出掛ける。
 けれど綺麗でうららかな空気を胸いっぱいに吸い込み、自然を充分に享受したところでわたしのお腹が豪快に鳴り、みんなの元に戻ることにした。

「山を見てたら、なんだかお腹空いてきちゃった」
「お前、本当情緒がないな」
「へへ。よく言われる」

 なんて言い合いながら屋外の調理場を目前にした時だった。まるでなにかが爆発するような音が轟いて、思わず首を竦めた。続けてバケツをひっくり返したかのような大量の水が降り注いできた。雨と雷だ。

「最っ悪。早く軒下に入るぞ」
「うん……!」

 走り出した琉羽を追いかけ、調理場の軒下に避難する。
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