きっとシンデレラじゃない
『すみません、急に。』

「ううん、いいんだよ。ありがとうね、こんなおじさんに…」

『あの、名前を教えて下さい。』

「?佐原 優です。」

『僕は、騎士蓮です。優さん!僕の専属使用人になってもらえませんか?』


手をギュッと握られながら、お願い事をされた。

「え?使用人って?」

『僕、騎士財閥の長男なんですけど…これを見てもらった方が早いかな?』

騎士くんが振り返ると、執事らしき人がiPadを持って立っていた…

『動画を見て下さい。僕の説明が簡単にまとめられていますので。』

芸能界に疎い僕でも、騎士くんのお父さんは見たことがあった…

「びっくりした…騎士郁三郎さんの息子さんなんだね。」

自営業をしながらモデルもやっているで有名な方だった。

『恥ずかしながら父は有名なので…優さん、お願い出来ないでしょうか?』

「僕は、元々サラリーマンで…それ以下はやってきた事がありません。」

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