極上パイロットが愛妻にご所望です
***

「砂羽っ! どうして目の前に飛んできたブーケ、取らなかったのよ」

 披露宴会場に向かいながら、友莉子は私にギュッと目をつり上げてみせる。

 あの後、久美の投げたブーケは私のいる端のほうへ飛んできたのだ。そのまま前に手を伸ばせば、ストンと私の腕の中に落ちるはずだったのだけど、隣の女性にサッと持っていかれた。

 私が強引に手を伸ばせば取れたのか。……ううん。ブーケをゲットした女性は私よりかなり背が高くて、どう考えても分が悪かった。

「まあ……次の花嫁は私じゃないってことで」

 もったいなかった、と残念がる友莉子に微笑んだ。

 披露宴会場は、グリーンと白を基調としたいろいろな花が装飾され、大きな窓から日差しが入り込み、まるで花畑にいるような気分になる。

 六人がけの丸テーブルが九卓。全員で五十四人ほどだ。気心の知れた出席者を新郎新婦は厳選したようだった。

 私たちは受付でもらった、テーブルの花の名前が『バラ』と書かれてあるカードを確認して、ひな壇から二列目の窓側へ向かう。テーブルセッティングしたカトラリーの上に、席札があるらしい。

『バラ』のテーブルに近づくにつれ、私は目を疑った。すでに三人が席に着いていたのだが、全員が若い男性だったのだ。

 隣の『ユリ』のテーブルを見ると、CAのグループだ。その向こうのテーブルも女性だけ。

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