極上パイロットが愛妻にご所望です
「王子、私が砂羽の友人だってどこからか聞きつけて、いろいろ尋ねてきたの。ああ、とうとう砂羽にも素敵な彼ができそうだわって」

「私のこと、いろいろ……?」

 キョトンとなる私に久美が真面目な顔で頷く。

「そうよ。砂羽に恋人がいるのか、いつからAANで働いているのか、とか。あ! どうしてCAじゃなく、GSなのか……そんなところかしら。あとは年齢ね」

 桜宮さんが久美に私のことを聞いていたなんて驚いてしまう。声を出せずにどうしてなのか、考えを巡らしていると、久美が続ける。

「王子、砂羽が気になるって。でも、会ったのはゲートのときよね? 食い入るように砂羽のこと、見つめちゃっていたとき。ひと目惚れってあるのね~」

 ひと目惚れ……じゃなくて、気になるって言ってたっけ。でも、彼のような人が私のことが気になるなんて、美的感覚の欠陥? 美人にモテすぎて、平凡な女性をつまみ食いしたくなった?

「王子は砂羽と付き合うつもりだとも言っていたわね。告白されたんじゃないの?」

「……うん。付き合おうって。あ、ゲートの前にも食堂で会ったけど。でも不思議すぎて。私が彼に釣り合うとは思えないから現実味がないのよね」

「砂羽に長年彼氏はいないし、釣り合わないとか言ってないで、付き合ってみればいいのよ。恋人や旦那さまがいる生活って楽しいわよ」

 

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