雨のリフレイン



「柊子ちゃん、レポート仕上がった?」

柊子が着替えてナースステーションに顔を出すと、看護師長の山田が声をかけてくれた。

「はい。
やっと落ち着きました。今日は?」
「ちょうどよかったわ。
実はね、今日から特別室に入院になった患者さんがいてね。
検査の付き添いをお願いしたいの」
「特別室の患者さんの…?私でいいんですか?」

特別室といえば、政治家や芸能人、会社役員といった、社会的に地位や知名度が高い人が入る部屋だ。
アルバイトのしかも看護学生が担当するような相手じゃない。

「それが、インフルエンザで3人も休んでて、手が足りないの。
今日は体調が良くなかったから八坂さんも早退してもらったし。
困った時は、私か、担当の翔太先生を呼んで」

母が早退したとなれば、母の分まで頑張らないと。柊子は、検査に必要な伝票を受け取りながらうなづいた。


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