そばにはいれないから。




「誠也と話ししてる時の咲良が1番可愛い。」

と結依が俺の隣にしゃがんで話し始めた。


「幸せそうな顔してる。だから、誠也はさ、そのままの誠也でいてあげて欲しいの。

咲良の前では、いつも通り。何年もずっと、そばにいたように、同じようにいてあげてほしい。」


今まで通り。


「不安な気持ちとかはあたしがいくらでも聞いてあげるから。」

そう言って、綺麗な一筋の涙を流す結依を見て、また目頭が熱くなった。



「1人で溜め込まないでよ。咲良と似てすぐ1人で抱え込むから。」


「っ………お前に言われたくないわ。」


「え、あたし?」


自分では分かってない所も咲良と同じ。




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