凪いだ青を待ってる



そのまま階段を駆け下りて

更衣室と第2体育館に急ぐ、はずだったのだけど


急に腕をつかまれた。…それもとてもやさしい力に。



「へっ…、っ!?」

「誰かにぶつかったらどうすんだ?」



――…ドクン。

心臓が一度、大きくはねたように脈打つ。


あ、あ、青葉先輩だ…っ!



「キャプテン、お疲れ様ですっ」

「なんて?」

「え、」

「今、なんて言った?」

「“キャプテン、お疲れ様です”…?」

< 10 / 232 >

この作品をシェア

pagetop