凪いだ青を待ってる
「……っ…。
――…ありがとうございます…っ!!!」
プレーが出来ないからなんだ。気持ちは同じなのだから。
キャプテンとして、控えの選手として試合に参列してもらう。その選択を彼以外のみんなが迷うことなく、当たり前のように満場一致でとっていた。
青葉先輩が涙を浮かべると
部員たちが揃ってからかって、また笑顔が広がって。
「藤枝キャプテンなんか一言」
「隼人さんの背中をぶっ叩くくらいの良い言葉、お願いしまーす」
「朝陽お前いつになったら俺を敬うんだよ!?」
「「あははっ!!」」
だいすきな、だいすきな立花のバレー部。
この日々は無限じゃない。いつか必ず終わりが来る。それをみんな、知っているからこそ。
「…っお前ら、本当に最高だな。立花は最高だっ!」
「「「いえーーーい!!!」」」
残り1か月、18人で出来る準備はすべてしていこうと改めて確かめ合った。