華麗なる人生に暗雲はつきもの
「何?洗濯物干したあとで良いかな?」
「洗濯物なんでどうでもいいから、早くここに座れ」
水野は抵抗の意思を示し俺を睨み付けるが、ため息を吐いて座る。
「何?」
「……水野。お前、俺と結婚する気が本当にあるのか?」
水野の目を真っすぐ見て尋ねると水野は先ほどの表情を憂慮へと変えた。
「一度断っておいて今さらだよね。結婚して欲しいけど勝手だってこともわかっているから」
「いやいや、結婚してくれるなら結婚しよう。俺が言いたいのは、どうして俺のところに戻って来る気になったんだ?この間のこと怒っているだろ?本当に反省している。許されることではないから」
「別に怒ってないよ。あの時は怖かったし……」
そこで水野は頬を赤く染め、俯く。
「でも、その……榊田君って場所とか時間とか関係なく強引なところあるじゃない?え、え、えっと!!その……とにかく!怒ってないからっ!!!」
何だか視点がズレいるような気がする。
確かに恋人時代は隙あらば、いや、なくても強引に押し倒して色々していたが。
水野の表情が伝染したのか、俺の身体も熱くなって、良くわけがわからにながらも、悪いとだけ返した。