一級建築士の甘い囁き~ツインソウルはお前だけ~妊娠・出産編
「萌音に触るな!」

突然の大声に驚いて、萌音の意識が現実世界に戻ってくる。

「海音・・・」

「杉田さん、離してもらえますか?」

萌音を支える杉田の腕を払いのける海音。

口元は笑っているが、目は怒りに満ちている。

「ずいぶん余裕がないんだな」

ニヤリと笑った杉田が、萌音をオフィスチェアに座らせながら呟いた。

「海音、杉田さんは貧血をおこして倒れそうになった私を支えてくれただけだよ。他意はない・・・」

杉田を庇おうとする萌音に

「さあ、それはどうだろう?海音があんまり我儘ばかり言ってると、文句言いたい奴はウジャウジャいるから気を付けな」

杉田は海音を挑発するようなことを言いながら立ち去っていった。

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