一級建築士の甘い囁き~ツインソウルはお前だけ~妊娠・出産編
「萌音、俺がどんなにお前だけを愛しているか伝わっていなかったんだな」

海音は、萌音を再び抱き寄せると、瞼に、頬に、鼻にキスを落とした。

最後に唇に到着すると、貪るように何度もキスをした。

「あ、海音・・・ここは会社だよ?」

「会社だろうとどこだろうと、俺が欲情するのは萌音にだけ。子供を作るのも、キスをするのも、愛を囁くのも、お前だけ・・・」

尚も続けられようとするディープキスに、萌音は観念するしかなかった。

「わ、わかったから。海音?お義母さんが、心配する、から、ね?」

途切れ途切れに呟く萌音の胸は、ドキドキして息が上がっていた。

「それならいい。俺はもう2度と、女のことで萌音を悲しませたくないんだ」

と、萌音の肩に顔を埋める海音。

゛トラウマ佐和田恐るべし゛

萌音はクスッと笑って、身長差のある海音の頭を抱き寄せた。

「愛してるよ。海音」

驚いて顔を上げようとする海音に、萌音は軽くキスをした。

「ここ、口紅が付いてるから落としてから取引先に行くこと」

「・・・わかった」

満面の笑顔の海音は、少年のように無邪気で、純粋な男だと、今さらながらに萌音は実感して嬉しくなった春の午前中だった。
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