皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした
ん?



全身にあったのだけど?



「殿下…私に…何したっ…」

「起きたらお前が恥ずかしすぎて泣くかと思ったら、止まらなくなったのだ。だから、とりあえず全裸をじーっくり眺めてからその痕を付けまくった」

「じっくり…?」

「あぁ、白くて、キレイだったが」

「あわわわわっ…」

「その赤い痕は…全部俺がキスしたところってことだな」

「さ、最低っ‼︎普通、意識がないのにそんなことしますかっ⁉︎」

「だからいいのではないか。絶好の悪戯チャンスだったぞ」



頭おかしい‼︎



この人が次の皇帝になるの⁉︎



この帝国、絶対滅びるわよ⁉︎



「はははっ、では、また夜に来る」

「来なくていいですっ‼︎」



笑って出て行った殿下を睨んだけど、こういう行動も殿下のツボを刺激するのだろうな…。



無表情でいようかな…。



朝から疲れて、ソファーに座れば大きめの紙袋がひとつ。



殿下の忘れ物…?



中を開けると、私が好きだと言った色とりどりの飴が袋いっぱいに入っていた。



あの男、本当に卑怯者。



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