皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした
何から話せばいい…?



「兄上…僕の骨は海に散骨してね…」

「いやいやいやいや、お前子どもって…」

「ドラゴン探しで泊まってた宿の看板娘…」

「それは合意で…」

「あまり前だよ‼︎でも、僕が皇子ってこと知らないし…。それに、この国じゃないから連れて来いって言われてもすぐにはムリだったりして。はははっ」

「どうするつもりなのだ」

「もちろん、ちゃんとするよ?でも…まずはカミングアウトから、だよね…」



その街まではここから数日かかる。



俺は行ったことがなければ、とても田舎。



「なぜ帰って来た?俺の結婚の話を聞いたからではないだろ?」

「ドラゴン見つけたし、できれば結婚したいなーと思って」

「俺たちの立場で、軽々しく女に手を出したらどんなことになるかぐらいわからなかったのか‼︎」

「わかってたよ⁉︎でもさぁ、やっぱり、好きな相手が目の前にいて、我慢できるほど大人じゃないというか…」



お前、アレクよりもバカ。



手を出さずの8股の方がずっと可愛げがある。



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