皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした
リュークの服を握って離さない。



「腹が減ってるのだ…」

「ここで食べたらいいじゃないですかぁ…」

「食ってくるから離してもらえるか?」

「ウソだぁ…。そのまま自分のお部屋に帰るんだぁ…」

「戻ってくるから…」

「本当に?絶対本当?」

「あぁ、本当」

「わかったぁ…」



ヒナが持って来た薬を飲むと、そのままうとうと…。



体が熱くて目が覚めると、リュークが隣にいた。



「リューク…」

「起きたのか…?どうだ?」

「熱い…」

「水分をたくさん取れと、医者が言っていた。明日、母上に頼んで治してもらうから」

「ん…」



こんなに具合が悪くなったの、久しぶりだ…。



風邪、ローラにうつってないといいけど…。



「大丈夫か?」

「タオル、冷たくて気持ちいい…」

「魔法で少し凍らせた。冷たすぎるなら言ってくれ」

「ううん、大丈夫…」



また寝そう…。



優しいリューク、好き…。



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