皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした
今まで各地の山で魔物の討伐に出ていたのだ。



やっと帰って来れた我が子は、このまま竜騎士というわけにはいかずに。



皇位を継いで貰わなければ困るのだ。



「身長、父上と同じくらいになりましたね」

「そうだな。ケガはなかったか?」

「まぁ、死にかけたけどなんとかなりました」

「死なれては困るのだが…」

「ありがとうございました。世界を見て回ることができました。これで、未練なく公務に携わることができます」

「お前の聞き分けの良さは母譲りだな…」



たくましくなった我が子と久しぶりの再会。



アリスは案の定、泣いて喜んだ。



「兄上兄上っ‼︎」

「ザックー‼︎赤ちゃんだったのに‼︎」

「カエル、いっぱい取れたから、あげます‼︎」

「カエルよりドラゴンに乗りたくないか?」

「ドラゴンー⁉︎父上、いいですか⁉︎」



楽しそうで何よりだな。



まぁ、歳も違うから、ケンカするってこともないだろうけど。



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