皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした
父上にも正妃の件は伝えてある。



父が旅から戻ったら結婚式だということに決まった。



「では、行ってくる」

「お気をつけて」



父上と母上が旅に出た。



父上が不在になり、俺が代理で父上の仕事を引き継ぐ。



自分の仕事との両立はなかなか難しく、久しぶりに叔父が城にやってきた。



「ルイ様がお待ちです」

「今行く」



父上の2人目の弟であるルイは、俺の4歳上。



よく遊んでもらい、いろいろ学ばせてもらった。



今は公爵として、民の近くにいる。



主に叔父上…国王陛下の仕事を手伝っている、とても有能な家臣の一人なのだ。



「ルイっ‼︎」

「久しぶりです、皇子」

「やめてくれよ‼︎ルイー‼︎」

「なんだよ、そんなに僕が恋しかった?リューク」

「ルイが城から出てって、遊び相手がいなくなった…。遠乗りに行こう‼︎」

「仕事が山積みだと聞いたのだけど?」



とにかく、俺とルイは友達のような関係なのだ。



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