皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした
ひとりは猫耳付きのハーフ獣人で、他の2人は文句も言わなければ自分の部屋から滅多に出ない。



公式の行事の時くらいしか姿を見せず、父上もあまり足を運ばないと聞いた。



「来たばかりの頃は大変だったらしいけどね」

「そうなのか?記憶にない」

「リュークは小さかったから。まぁ、あの兄上だから。黙らせることも平気でするよ。義姉上のこと、大好きだしさ」

「俺にそんな存在は一生できない」

「わかんないよ?突然恋に落ちたりするもんだ」



そうなのか?



俺は女が基本的に好きではない。



男が好きと言うわけではないし、身体を重ねることにも抵抗はない。



要するに、誰とでもヤれるけど、誰もが同じということ。



「今度会わせてね」

「気が向いたら」

「歪んでるねー。我が甥っ子は」



歪んでるのか?



そうかもしれない。



人を信じることに関しては、その感情が壊滅的に欠損してる気がする。



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