―――桜田門―――
『―――ゆ・・・由紀子ちゃん・・・な・・・何で?』
『―――御前・・・その子から・・・離れろ―――。』
2人は犯人に叫ぶと、『―――黙れ・・・』と言い放った。この犯人は高見優斗といい、連と直人との友達でもあった。どうやら別れ話をしていたようで、悔しい思いをしてしまっていた―――。
彼女は他に好きな人が出来たようで、その相手が、この直人でもある。直人は眼を丸くすると、『―――え?』と声を挙げた。優斗はとても吃驚してしまい、この間、こんなことをしていた。余程、悔しかったらしい。由紀子は『―――貴方だって・・・浮気していたじゃない・・・』と叫ぶ。子供がいるのに―――どうして、浮気するの?―――貴方に取って・・・私達は、何なの?
『―――それだ・・・お前が・・・こいつと浮気してるから・・・こうなるんだ・・・殺す。』
其の言葉に、彼等は顔を見合わせると、『―――おやめなさい・・・今言った事が本当なら・・・私達も・・・怒るわ・・・由紀子ちゃん・・・直人と浮気していたの?』と冷静に問い質した。
『―――そ・・・そんな事・・・する訳ないわ・・・何で・・・貴方の夫を取らなければならないの?酷い言いがかりよ・・・』と叫んだ。
『―――悔しい・・・悔しい・・・』
高見隼人はしゃがみ込むと、『うぁぁぁぁ―――』とおもいきり叫んでしまった。好きな人に振られる程、悔しい思いはない。
『―――貴方・・・本当は・・・こんな事・・・望んでない筈よ・・・おやめなさい・・・』
はっきりと、言った。
―――貴女達は・・・父親と母親なのよ・・・こんな事を・・・してはいけない・・・
『―――さぁ・・・立ちなさい・・・』
2人は顔を見合わせると、ゆっくり立ち上がった。それから、2人は仲直りし、帰っていった。
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