―――桜田門―――

今、連はずっと好きだった人に対して、頑張って良い人になろうとしていた―――。自分は良い人と呼ばれるのは、恥ずかしい事だが、優しさを兼ね備えた人になりたかった―――。連は優斗の事を聞くと、「―――聞きたくない・・・聞きたくない・・・聞いちゃいけない・・・」と叫んだ。叫んだ時には、優斗はギリッと唇を噛みしめた―――。
『―――御前・・・俺の事・・・信じるって、そう言ったよな・・・何で・・・そうしてくれないんだ？お前は・・・俺の・・・何なんだ？』
以前、喧嘩した時に、言われた言葉で、彼女は反省した―――。彼女は彼が浮気しているのかと思った―――。浮気している訳でもないが、彼に対しずっと引っかかる事があった―――。
最初から、結婚なんて、辞めておけばよかった―――そう思った―――。彼女は泣いていた。
彼女は漸く幸せになれると思っており、それを確かめた筈、なのに―――彼に一体、何があったのか？―――。誰もが心配しており、彼女が一番心配していた―――。どんなに憎んでも、やっぱり伴侶としての明を信じたい―――。そう思ってしまった―――。
だから、これから、自分の事はしっかりして、ちゃんと生きて行こうと思った―――。だから、そういう事は、辞めようと思った―――。ちゃんとして、生きていく人は、人から好かれる筈だ。彼女ははっきりと言うと、ゆっくりと起き上がった―――。
『―――ちょっと・・・優斗君・・・話させて下さい・・・』
ナースコールで看護師さんを呼び、事情を説明する―――。彼は警察の刑務所におり、鋭い目つきを向けていた―――。
―――私なら・・・逮捕出来る・・・