―――桜田門―――
温泉巡りは今、大人気でもあり、何年か前に、新特急列車-――ななつ星が出来ており、九州を回っていた。ななつ星は―――一泊二日で、七十万円もするし、結構な、豪華列車でもあった―――。
この豪華列車に乗り込みたい。誰もがそう思った。漫画でも似たような列車があった。2人の子供は燥いでおり、『―――父さん・・・母さん・・・アレに乗りたい・・・』と走っていく―――。
『―――貴方達・・・ちょっと、待ちなさい・・・非番の日でもあるからって・・・燥いじゃ駄目よ・・・』
『―――そうだ・・・お前達・・・もっと落ち着きなさい・・・此の列車に乗るには・・・お金が掛かるんだぞ・・・』
2人の子供達は、拗ねてしまった。怒られてしまい、2人の兄弟たちは―――悔しそうに見やった。
ななつ星は七十万円もするし、豪華寝台列車-――今の自分達のお金で何とかなるかもしれないが、それにしても途轍もない大金で、列車は乗れるかどうか、わからない。そう、言われてしまった。
別府温泉にも行ってみたいし、四国にも行ってみたい。正岡子規の歴史博物館も行きたいし、子供達は―――いう事を聞かず、未だに、拗ねてしまっていた。
『―――お前達・・・分かったから・・・また今度・・・連れて行くから・・・そんな顔をするな・・・俺達も・・・どうしたらいいか?分からなくなるだろう?』
其の言葉に、この兄妹達は―――連と直人にとって、掛け替えのない、幸せでもある。幸せは隠せない。そんな歌詞があり、それは―――ディズニーの曲であり、一番いい曲でもある、そう思った。
―――ありがとう・・・元気に育ってくれて・・・
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