コーヒーのお味はいかが?
懐かしいなぁ。

みんな、元気かなぁ?

そんな思い出に浸りながら仕事をしていると、パジャマ姿の小さな男の子が店内に向かって走ってくる。


「お待たせしました。ホットコーヒーです」


淹れたてのコーヒーをお客様に提供した、麗奈さんの声が耳に届く。

小さな男の子は、お客様の視界に入ってない。

危ない!!

あたしは男の子を庇うように、駆け寄り、抱き締めた。


__ガシャンッ__


お客様のトレイと衝突し、コーヒーカップが落ちる。

そして淹れたてのコーヒーが、あたしの右肩へとかかる。


「結可ちゃん、大丈夫?!」


カウンターから出てきた麗奈さんは、あたしに駆け寄る。

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