氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。
―― シンパイ?
「両立できるのか。活動の少ない文化部くらいなら可能かもしれないが」
あー、わかった。
自分のクラスから落ちこぼれが出たら困るんだ。
だとしても。
なんでめっちゃ見つめてくるの?
「それは……」
たしかアイスホッケー部は週4で活動してるんだっけ。
そのうち2日が夜遅くまである氷上練習で、遠征で丸一日部員と行動を共にしたり、連泊することもあるって藍さんが言ってた。
そうなると週4どころじゃない。
「このあいだの話。覚えてるか」
――このあいだのハナシ?
「なんでしたっけ」
「とぼけるな」
「いや。なんのことか、まったく」
「俺の愛人希望ってやつだ」
「……は?」
「言っただろ」
「えー……。そんなこと。言うわけないじゃないですか」