明日の世界がきみの笑顔で溢れるように。
バカな私はなんて言葉を返すのが正解なのか、どうしたら傷つけずに済むのか、どうしたら自分の想いを伝えられるのか、わからなくて。

悔しくて、苦しくて、私の目からも雫が落ちていく。



私が笑顔にするって決めたのにいつも泣かせてばかりで、苦しめてばかりで、そうしたら、私はやっぱりこないほうがいいのかなって思ってしまって。




"もごもごしてても伝わんねえぞ、言って後悔するのと言わないで後悔するのどっち嫌?俺は言わないで後悔すんのは嫌だな"




きみの声が脳裏をよぎって、いつも私を励ましてくれた声が聞こえて、私の背中を押してくれた。

思い出が一気に蘇ってきて私の目元は熱くなって、ぎゅうっと目をつむれば大量の水が閉じた目の間から零れていく。




『泣くくらい苦しいなら来なくていいって言ってんだろ、どうせ元気な咲雪に俺の気持ちなんてわかんないよ』
< 10 / 17 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop