正しい恋を教えてください。
危うく好意があることを伝えてしまいそうだった蓮は、自分の口を両手で覆いかぶせた。
「えーなに?」




「さぁ!手動かそう!もう終わるし!」




古海が書類を整えていると、




「全然進んでねぇーのな」




と言って、ハルが古海の頭に腕を乗せて進み具合を見てきた。




「...!?」




「どうしたんだよ?」




「別に。暇だし。美影がなんかバカみたいなことしないように見張ろうかなって。」




「馬鹿じゃないし!」




その後は、ハルも手伝ってくれて作業が効率よく進んだ。




「はぁー!終わったー!」




「俺が来なかったら2日かかってたんじゃね?」




そう言って帰って行こうとするハルを古海は、不本意だったが、後ろを追いかけた。




「紫水くん!」




「...?」




「ありがとうございました!」




「いつもそうやって素直ならな!」




そう言ってハルは爽やかな笑顔で立ち去った。




古海も、何かが吹っ切れたかのように清々しかった。
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