アンバランスな愛情
私と瑛ちゃんは
部屋の移動をした

私の部屋に入った瑛ちゃんは
窓際に立ったまま
私を見つめていた

「これが今日
下駄箱にあったの」

私は白い封筒を差し出した

封筒を見た瑛ちゃんの顔が
険しくなった

何か思い当たる節があるのかな?

瑛ちゃんは白い封筒を手に取ると
すぐに中身を確認した

写真を見た瑛ちゃんの顔が怖かった

でも
驚いていない

中にどんなものが入っているのか
理解しているような
感じがする

次は手紙を見た瑛ちゃんは
下唇をかみしめた

「前にもあったんじゃない?
これが初めてじゃないでしょ?」

瑛ちゃんが
怒りを抑えて私に言ってきた

私は机の中にしまっておいて
封筒を出すと
瑛ちゃんに渡した

< 73 / 134 >

この作品をシェア

pagetop