同期のあいつ

幸せな時間

フフフ。
目の前の寝顔があんまりかわいくて、ついにやけてしまった。

昨日の晩、私達はやっとお互いの気持ちを確認できた。
もちろんすべてが解決って訳ではないけれど、好きだと言う気持ちと、離れたくない思いは伝わった。

「おはよう」
パチリと目を開けた髙田に、チュッと口づけをされた。

「お、おはよう」
恥ずかしくてうつむこうとすると、
「ダメだよ」
顎を掴まれ、目を合わされた。

「もう、逃がさない」
悪戯っぽい表情。

髙田って、こんな顔をする人だっけ?

「もう、高田。ふざけないで」
「ふざけてなんてない。それに、2人でいるときは名前で呼んでくれ」
「は?」

名前?えっと・・・

「たか・・ふみ」
「そう、それでいいよ。一華」

ククク。
照れている私を見ながら、うれしそうに笑う。
ああ、なんて幸せなんだろう。
好きな人と肌を合わせている時間が、こんなに愛おしいなんて。

「そろそろ起きるか?」
「うん」

時刻は6時。
一旦自宅に帰って着替えるためにはもう起きなくてはいけない時間。

「先にシャワー使うぞ」
「うん」

彼はトランクスのみを身につけでベットから出て行った。

「今日は逃げるなよ」
寝室のドアに手を掛けながら私を振り返る。

「わかっているわよ」
この前のように逃出したりはしない。
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