【完】君を一番美しく撮れるのは私




「…再開だ!」


私がそう言いみんなを見ると、

もう準備して待っていたようだ。


「いつでも大丈夫です!」


後輩がそう言うとみんなも頷く。


「…、

よし、一番綺麗に撮る。」


『はい!』


それからは速かった。


みんな今までの私の癖を知っている。


浮時さんも自信を持ってポーズしていた。


うん。綺麗だ。





_________



「終わり…。」


「お疲れ様でーす…!」

「お疲れ様です…」

「飲み物とタオルですー!」

「こっち頼む…」


みんな集中したからか疲れていた。

そう言う私自身も疲れてその場に腰を着いた。


でも凄く良いのが撮れた。


私はカメラの映像を見て自然と笑みが零れた。


「あの、ありがとうございました。」


声がした方を見ると浮時さんが前にいた。


「…こちらこそ。

楽しかった。」


「見てもいいですか?」


「あぁ。」


私の隣に来て覗き込む。


「…、

凄い…」


「これが君の美しさ…

いや、違うな。」


「そうですよ、私がこんなに綺麗な訳…」


「君はもっと綺麗だ。

私の力不足でこれぐらいしか魅力を出せなかった。」


「え…

でも私…」


「ねぇ、一つお願いしていい?」


「あ、はい!何でしょう?」


「もっと力磨くから、

君と釣り合うようにするから、


だからまた、

取らせて貰えますか?」


「…

私、もうこれ以上じゃないと満足出来ませんよ?」


「あぁ、望む所だ。」





_________



後に私は浮時美心の専属になったがそれはまた別のお話。



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