影を拾った太陽ー番外編ー
クリスマス当日。
愛依ちゃんは可愛らしい花柄のワンピースで、待ち合わせ場所に現れた。
迎えに行くって言ったのに、心の準備ができないからって必要に断られた。
早く会いたいから迎えに行くって言ったのになぁ。
「お待たせ!」
「そんなに待ってないよ」
待ち合わせきっちりの時間に来たのに、お待たせなんて、愛依ちゃんらしい。
まぁ、確かに待ったけどね。
待ち合わせの一時間前に来たから。
「そう?良かった!」
嬉しそうに笑う愛依ちゃんを見て、周りの男が顔を赤らめている。
君達、彼女いるんじゃないの?
他の女の子に目移りするなんて最低だよ。
「愛依ちゃん、行こうか」
「うん!」
周りに見せつけるように愛依ちゃんの手を掴んだ。
君達みたいな浮気者に渡さないよ。
まぁ、俺も言えたことじゃないけど。