影を拾った太陽ー番外編ー



イルミネーションが燦然と輝く駅に着いて、俺達はベンチに腰を下ろした。




周りはやっぱりカップルばかり。
中にはキスをしている人もいる。
クリスマスってやっぱり、みんな欲情するのかなぁ。




ふと横を見てみると、キスをしているカップルを見て恥ずかしそうに顔を赤らめている。
目のやりどころに困るって感じだね。





「な、成瀬くん。みんな、どうしてあんなに堂々とキスできるんだろうね」




何故か体が震え出した愛依ちゃんに意地悪な気持ちが生まれた。
小学生の男の子が好きな子に意地悪するのって、こういうことなんだ。





「まぁ、クリスマスはみんな気分が違うし、キスしているカップルはこのままホテル行くだろうねぇ」



俺だって言っていて恥ずかしいけど、愛依ちゃんがみるみる内に真っ赤に顔を染めていくからそれが面白い。







「ほ、ホテルってまさか……ら、ラブ、ホテル、とか?」




「それしかないでしょ。ありえないくらい欲情しているし」





「そ、そうなんだ……」






高校生でこんな純粋な子、光凛ちゃんと愛依ちゃん以外に見たことないよ。






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