となりに座らないで!~優しいバレンタイン~
 俺は、友里に気持ちを伝えた。彼女からの気持ちは聞いていない……
 

 だけど、風呂上りの彼女の姿を見た瞬間、俺の平常心は吹っ飛んだ。
 彼女の腕を掴むと、そのまま寝室へと向かった。彼女を引き寄せ唇を奪う……


「ちょ、ちょっと、待って……」
 
 ベットに押し倒された彼女が、俺を押しのけようとするのは分かった……


 それでも、俺は彼女を離す事は出来ない……

 同じベッドで、好きな女を二日間も我慢したんだ……



 激しい、激しいキスをするが、俺は、彼女を大切だと、心の底から思った。
 俺の手は、大事なものに触れるようだった。こんな事は、初めてで自分でも戸惑う……


 だけど、俺の手に、甘く反応しはじめる彼女に、もう自分を抑える事は出来なかった。

 友里に、自分の名を呼ばせる…… 



 本当に好きな女を抱く、こんなに満たされるものだとは思わなかった……


 何度だって、彼女を抱ける。いや、ずっと抱き続けていたい……


 が、しかし、彼女は俺の胸の中で、大きな瞳を閉じて寝たふりをしている。



 もっと、もっと、俺を感じて欲しい……
 俺無しでは、生きていけないくらいに……



 俺は、何度も彼女を抱いた……



 

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