世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
冬樹くん、引越したからこっちにいたんだ。
しかも、美容師…!!すごい…っ!!
そしてもうひとつのメールをタップすると、
“ごめん!!!今の間違い電話!!!
もし、起こしちゃってたらごめんね!!!”
という内容。
…間違い電話だったんだ。
でも、布団から出してもらえるきっかけになったから冬樹くんには感謝。
メールを返信しようとしたら、隣にいる詩優は
「急用?」
と聞いてくる。
「ううん、間違い電話だって。冬樹くんからメールが届いて…」
私は言い終わる前に慌てて言葉を切った。
だけど、ほとんど言ってしまったからもう遅い。
急用ではないとわかった今、再び布団でぐるぐる巻きにされるかもしれない。
詩優と距離を取ろうとしたら、彼は起き上がって、私の手からするりとスマホを奪う。
それから画面を伏せてスマホを枕元に置かれてしまった。
「い、1分だけ待ってほしいな…なんて…」
えへへ、と笑ってみたけど詩優は、とんっと私の肩を後ろに押して。
バランスを崩した私の体は柔らかい布団の上へと倒れた。