世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ




普通に歩いているつもりだが、あまりの緊張と焦り、不安のせいでぎこちない歩き方になってしまう。




瞬きをしたまま私を見て固まっている2年生5人組。
私が近づくと、空木さんを掴んでいた手は離されて。




「は、は、花莉先輩!?どうしてここに!?」




これでもかというくらい目を見開いてすごく驚いている様子の女の子たち。
空木さんも瞬きをただ繰り返す。




…花莉先輩?
私のこと、知ってるの…?




口を開こうとしたら、はっと我に返った空木さんが先に口を開く。




「なんでここに先輩がいるですか!?まさか私のあとをつけて…!?私に恩を売って詩優先輩から引き離そうとしてるんですか!?詩優先輩は私の運命の王子様なのに!!!

酷すぎます!!!!!」





ぐさり胸に刺さる数々の言葉。
…全然そんなつもりはなかったんだけど……。





「何言ってんの!?詩優先輩の彼女は花莉先輩こそ相応しいの!!邪魔者は早く消えな!!!」





そういったのは2年生の5人組のうちの1人。



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