世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
…あれ?
この人は…私と詩優の仲を認めてくれてる?今まで認めてくれない人のほうが多かったのに…。私が詩優の彼女だとわかっている人でも平気で詩優に近づいてきたのに…。
今、“詩優先輩の彼女は花莉先輩こそ相応しい”って。
「あっ!!!もしかして!!!これも先輩が仕組んだんですか!?自分のファンを利用して!!!私をぼこぼこにするようにこの人たちに命令して、自分で助けに来てヒーロー気取りですか!?
本当に悪女ですね!!!!そんなことされても私は絶対に詩優先輩を諦めませんから!!」
そう言って走り去っていく空木さん。
…全然、そんなんじゃないのに。別にどう思われたって詩優は渡さないからいいもんね。
心の中でそう呟くと、
「私たちは花莉先輩を応援してますから…!!」
と言われた。
お、応援…?
首を傾げると、
「私たち、花莉先輩と詩優先輩のファンなんです…!!!」
という声が耳に届いた。