世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
予想をしていなかったその言葉。
…え?わ、私と詩優の……ファン!?
な、なんですかそれは…!!!
「だから私たち、どうしてもあの1年の子が許せなくて……。いつも花莉先輩と詩優先輩の邪魔ばかりで本当に耐えられなくて、つい…」
2年生の5人組はなんだか申し訳なさそうな表情。
「き、気持ちは嬉しいけど…こういうのはだめだよ。私はちゃんと自分で戦うから……」
私がそう言うと、ぺこりと頭を下げて謝る5人組。
根はいい子そうだ。
それから
キーンコーンカーンコーン
と校内に鳴り響くチャイム。
休み時間は終わり。授業開始のチャイムだ。
早く教室に戻らなくては…!!
「は、早く教室に戻ろう!!」
そう言って2年生5人組の背中を押す。
最後に「陰ながら応援してます!」とそう言ってくれて、女の子たちは走っていった。
私も戻ろうと思ったんだけど…。
嫌な考えが頭をよぎって足を止めた。