世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
大切なもの




詩優side




花莉がまた何か俺に隠し事をしている、ということにはすぐに気づいた。
花莉が挙動不審だったから。




「なんかあっただろ」




花莉を空き教室に連れて行ってそう聞いても花莉は黙ったまま。
もう一度聞いたら慌てたように「か、か、隠してない…っ」なんて言ってくるし。




…そんなに俺に言えないことなのか。
それとも俺がまだ花莉に頼りないと思われているのか。




花莉が悩んでることがあるなら1番に聞いてやりてぇのに。





別に無理して聞き出したいわけじゃない。
新生活のルールに“悩みがあればすぐに言う”と入れたのだって、もう2度と宮園みたいなことがあってほしくなかったからで。





思い詰めて暗い顔をする花莉はもう見たくない。
花莉にはいつも笑顔でいてほしい。





俺が無理に聞くことで彼女を困らせたくはないし…花莉から悩みを言ってくれるようになるのが1番だ。





…もう少し、待ってみるか。
そう思い俺は




「お前誰にも相談せず悩むくせあるから、やめろよ?」




と言って彼女を逃がした。



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