世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
「ぐえっ…」
苦しそうな声が耳に届いて、何かと思ったら……
倒れ込んだ倫也の上に明日葉が座って、コーラを飲んでいた。
…大丈夫かな
「…ネクタイとボタン、どうするの?」
右隣に座る詩優をちらりと見る。
詩優は「んー」と少し考えたあと、
「なくなったもんは仕方ねぇから買うしかねぇだろうな」
と答えた。
詩優の言葉に頷く竜二さん。
…2人とも、本当にそれでいいの?
そう思っても私にはどうすることもできない。
誰が持っていったのかもわからないし、わかったところで取り返せるかどうか……。
でももし、詩優と竜二さんが新しいものを購入したとして、また同じことになるかもしれない。
それに、恋のジンクスが本当なら……
詩優はネクタイとボタンを盗った子と幸せになってしまう。
そんなの……
絶対嫌だ。