世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
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数分後、竜二さんは飲み物を持って京子と一緒に屋上に帰ってきた。
明日葉はコーラ、詩優はアイスココア、私にはプリンシェイク。
「ありがとうございます。お金はあとで払います…!」
竜二さんにそう言ったら、「俺の奢りだ」と優しく微笑んでくれた。
竜二さんは本当に優しい人。
明日葉にたくさん揺さぶられた倫也は、限界がきたみたいで地面に寝転んで……というか倒れ込んでいる。
「倫也の分はここに置いておくわね」
京子はシャカシャカと倫也のだと思われる飲み物──サイダーを振って、そっと倫也の近くへと置く。
炭酸の飲み物って確か、振るとだめなんじゃなかったっけ。
と思いつつもなんだか倫也の反応が面白そうだったから何も言わないでおいた。
「倫也に花莉が誘拐されたから心配になって追いかけてきたら、たまたま竜二に会ったの。
竜二の格好を見た時はびっくりしたわ」
京子は私の隣に座って、紅茶の缶を開けた。
「…ネクタイもボタンもないんだからしかたないだろう」
竜二さんも腰を下ろして、ブラックコーヒーを喉へと流し込む。