ワケあり男子
少し待っていると、如月さんがやって来た。



外で会うと、お店の中で見る時以上にかっこいい。



「さっき律に会った?」



「あ、いえ…」



隠れたって言うのもどうかと思い濁す。



「エレベーターのところですれ違った。太一と話してから来るって。早く来るようには伝えたから」



「そうですか…」



如月さんと電車に乗り、目的地へ移動する。



大学生かぁ…前髪をかきあげる仕草や、骨ばった大きな手や広い背中を見るとすごく大人に見える。



なんていうか…如月さんってセクシー。



「どうしたの?俺のことそんなに見つめて」



わぁ、指摘されちゃった。



「ごめんなさいっ」



「はは、謝らなくてもいいよ」










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