ワケあり男子
ガタンっ。


電車が大きく揺れて、横に立っていた制服の女の子が律くんの方へ寄りかかる。


「あっ…ごめんなさい!」


だけど律くんは無言。


女の子は律くんの方を見て、一気に顔を赤くしている。


そしてすぐに体勢を整えて吊革にしがみついた。


「なぁ、今日予定ある?」



予定!?



「特にないよ」


「昨日みたくまた来れば?」


誘ってもらえて嬉しいけど…マリモくんになんて言われるのか考えただけでも怖い。


「うーん…」


「河村も来るし」


「どうしようかな…」


言葉に詰まっていると、また電車が揺れた。


「きゃあっ」


律くんの隣に立っている女の子が、踏ん張りきれず律くんの方へと倒れている。


「ごめんなさぁい…」


かわいらしく謝っているけど、また律くんはスルー。



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