ワケあり男子
女の子、立ってるのが辛そうだよね?



そっか!


私が席を譲ればいいんだ。


「あの…よかったらここに座って下さい」


席を譲るつもりで声をかけると女の子は目を見開いたままノーコメント。


あれっ…余計なことだったのかな。



どうすればいいかわからなくてとりあえず律くんの方を見る。



律くんは少し口を尖らせていた。



「どうしたの?」



「別に」



別にって顔じゃないよね?



女の子をもう一度見ると、その視線は律くんに注がれている。


電車が揺れる度に律くんに嬉しそうに寄りかかっていて、体重を預けていても律くんはなにも言わない。


ああっ…そういうこと!?












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