蘭蝶 短編集
「そっか。」



丁度家の前に着き、じゃあ、今日はありがとうと手を振ろうとすると伶くんは待って!と声をあげた



「えっと、これ。今日のお礼」



『え?』



袋を差し出され開けて?と言われたので袋を開けた。



『え?これ…、私が見てたやつ』



私が今日可愛いと思って気になっていたイヤリングだった



「ずっと見てたから欲しいのかなって思って…。今日のお礼だし、貰ってよ」



『嬉しいけど…、私なにも買ってないよ?』



「お礼って言ってるじゃん。」



だから受け取って?と言わんばかりに伶くんが私をじぃーっと見つめた



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