もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「……それはこっちのセリフだよ」
ボソリと、呟くようなハヅキの声。
「え?」
「だいたいムカつくんだよねー」
ハヅキが手を伸ばして私の頬に触れた。ビクッと思わず肩が揺れる。
ゆるゆる私の頬を撫でる、ハヅキの指先。
「さぁちゃんって何で人間なの?」
「…は!?」
「鳥だったらよかったのにね」
スキでしょ?と口角をあげるハヅキ。
「…な、なに言ってんの…?」
「さぁちゃんが鳥だったら。
俺は誰より早くつかまえて、鳥籠にいれて、死ぬまで一生閉じ込めておくのに」